ブッダ・カフェ extra issue
私の地図を歩く
─事実をどう伝えるか─
話と歌と座談と
日時: 6 月1 日 ㊏
14 時 開演
(13:30開場/17:30終演)
場所: 徳正寺本堂
地下鉄烏丸線四条駅から徒歩7分。京阪祇園四条から徒歩9分。四条富小路交差点(西南角に福寿園、北西角にジュンク堂書店)を南へ50m、西側(右手)。
参加費: 1,500円
カフェ デ コラソンの焼き菓子付
お問合せ: 090-8651-5742(村岡)
desabukit@ezweb.ne.jp
出演:
長田浩昭
(おさだひろあき)
原子力行政を問い直す宗教者の会事務局。真宗大谷派法伝寺住職(兵庫県篠山市)。1960年石川県生まれ。
多賀俊介
(たがしゅんすけ)
中高等学校の社会科教員を定年退職後に設立した「廣島・ヒロシマ・広島を歩いて考える会」代表。1950年呉市生まれ。
長坂知春
(ながさかちはる- ちぴぴ)
シンガーソングライター。真宗大谷派明慶寺僧侶(広島県江田島市)。瀬戸内海の能美島(広島県)生まれ。
「負の遺産」という言葉があります。二十世紀、二つの世界大戦を経て、この言葉は広く知られるようになりました。英語では"Negative heritage"。アウシュヴィッツ、原爆ドーム、チェルノブイリ、ベルリンの壁、ムランビ技術学校、福島第一原発、etc. 場所と、そこにあった建築遺構がシンボルとされるのも特徴です。負の遺産の考え方は、西洋発の倫理観・平和思想が大きくはたらいています。起源をたどれば、キリスト教にいう「聖蹟」に、「負の遺産」が含まれることに気がつく方も多いでしょう(イエスが磔刑に処せられたゴルゴダの丘など)。
敗戦を経て、なおも原発事故を経験したわれわれは、負の遺産のもたらした思想が、どこまで根づいたのでしょうか。マイナスのものゆえ、蓋をして隠したり、抹消することで、なかったことのように忘れたりする例は、枚挙にいとまがありません。世界はけっして見たとおりの世界ではないのです。私たちは、意識の底でそのことに疼くときがあります。
事実をどう伝えるか。私の地図を歩く。内面のフィールドワークを通じて、はじめて私たちは事実を伝えうる古層に足をかけることができます。「負の遺産」とは、じつは私たちの意識の底に、否定の対象としてではなく、あらかじめ知ってるものとして存るのではないでしょうか。
主催: 徳正寺ブッダカフェ
共催: NPO法人ヒューマン・ビジョンの会